ノリ養殖記録日記 平成17年1月

1月30日 昨夜から季節風が吹き出したあと三日遅く吹いてくれると新芽が摘める所だったがこの風で長い所は切れて流れるだろう。思ったようには行かない。その上この風で栄養塩が低下するかも?
1月29日 今日第6回共販があった。その結果から区画51号漁場とよその漁場と比較して見ると一番悪い結果が出ている。質も悪いし数量も少ない。私も悪いが隣の組合も悪そうだ先日重りを外していたグループがいた。漁場の真ん中から北側(陸側)半分をすべて重りを付けていた様に見えた。重りをつけて網を管理するのは至難の業だ簡単には管理できない。それを知らないと思う。重りをつけて網を沈めて海苔をとる、そのようなことをしなければ海苔がとれない海、これが問題だと、気づかないと海苔はとれない。この組合の方たちは口をそろえて言っている。『皆同じ海だ栄養塩は昔から無かった』彼らは癌だ。
1月28日 今日は兵庫県のノリ情報を、「海苔タイムス」によるとタビュラリア増加傾向、明石で冷凍網張り込み27日からと載っている。プランクトンについては、ユウカンピアは見られず。コシノディスクは減少し散見される程度となっている。
1月26日 今日は久しぶりにノリを造ったが枚数は約半分だ。地方よりのセットは張替えの網も無い沈没だ。
沖のセットは今回張り替えた網がバリカン症にかからず伸びてくれそうだから少しは良くなるだろう。
1月25日 今日ノリ研から栄養塩情報が入った。漁場地方でDIN11.9 沖方DIN10.6もある。
ノリの色が良くなっているのが分かる。18日には少なくなっていたのは間違いない。
この現象は満ち潮の終わりにサンプルをとるとこのような結果が出ると思う。八家川河口周辺の海水は下水の排水が混ざっているから栄養塩が多くある海水であるのは確認している。常時この海水が流れていることは無い。
1月24日 ここに来て18日に色が悪くなっている網のノリの色が良くなってきた。この網を展開しているがまだ、あと一日かかる。話は変わるが今日「海苔タイムス」が来ていた九州有明海の情報を一つ、「珪藻プランクトン(スケレトネマが主体)が倍増で色落ち被害が発生し広がっている」有明海周辺の下水処理場の種類は、高度処理を全て行っていると言っていたが高度処理でもプランクトンが発生しているそれにノリの色落ちも、高度処理がベストではないと言うことだ。この施設は栄養塩と言われる物質を半分に減らす施設と言うことをご存知かな・・・
1月20日 今日は「北西の風」が吹いていたこの風は一番悪い関電の吐き出した海水がまともに漁場にやってくる、引き潮時も満ち潮時も常時流れてくる。ノリの色落ちが早まる風だ。
1月19日 肝心なことを忘れていた。一般に言われている栄養塩低下は植物プランクトンが原因説だが、海を見る限り現在はいない。中でもユウカンピアは透明度が高いので見えないらしいが、ノリ研でも増えていると言っていない。それでも色落ちになるプランクトン説は間違いだと言うことだ。川や海から窒素を減らすこれが色落ちの真犯人だ。中でも発電所は最悪の施設と言える。嘘はいかんぞ関電!!
1月18日 やはり来るべきものが来た。14日に張り込んだ冷凍網はノリの色が悪かった。伸びたときに色が良くなってくれると良いが可能性は低い、雨は良く降っているが栄養塩が低下している。陸から出るアンモニアより関電が減らしている方が多くなると色が悪くなる。
 需要と供給のバランスが崩れたと言う事だ、いかに関電がアンモニア態窒素を減らしているかと言える、毎日姫路第一と姫路第二を合わすと900万トンの海水から、吸い込んだ時の約50パーセントものアンモニアを減らしている。(これは関電追跡調査のデータで判明している)
 (注、分解されたアンモニア態窒素はノリには必要な栄養塩である)
1月16日 今日は朝から西風が強く吹いていた。栄養塩状態はDIN9〜10μgat/l(これはノリ研提供)数字的には十分ある。しかし西風が鉛直混合を早める海底の栄養塩が少なくなるのも時間の問題だ。昨年6月以降赤潮が頻発していたから海底には栄養塩はいつもの年より多いとは思っているが、関電が塩素を多く使うとその分早く無くなる。
1月14日 今日は一月にしてはめずらしく良い天気になった。おかげで今漁期最後の種網を40枚張り込み、半分は5枚重ねて広げるのは後日、12月24日に5枚重ねて張り込んだ種網は2回5枚のまま摘んでいる。これを広げてからになる。今日製品にしたノリは悪いノリだった。色だけ良かった。
1月13日 今日は午前中風がなかったので明日の海苔は摘んで活性タンクに保存、ちょっと少なめ、ノリの色は落ちてなかったまだ大丈夫のようだ。
1月12日 ご心配をおかけしましたが、今日は治ったようです。ちょうど季節風が(西風)吹いていたのでゆっくり休めました。お見舞い有難うございました。
 今日あった出来事を一つ、姫路市が飾磨雨水ポンプ場の建設業者が決まったので挨拶に来ていた。私の使用する海水を確保できていないのに完成しても使用できないのは知っているのか、所長は来ていなかったが釘だけはさしておいた。しかし明日は沖に出られるのかな?
1月9日 今日は不覚にも風邪をひいてしまった。一昨日から喉が痛かったのが今日熱が出てしまった。ノリが取れないからだらけてしまったようだ。網張りが遅くなるのが気にかかるが・・・
1月8日 今日、沖で同じ区画51号の隣の組合員海苔養殖業者の話を紹介、
聞いた事を残す。
 「漁場北東隅のセットは始めから沈めていたが昨年暮れに網を揚げてしまった。赤腐れ病がノリを侵し赤く変色してなくなってしまったから」
「あとの網もノリ芽が少なくなっている。これからはあまり取れないのは確実だ」「今年もあかん」

このように言っていました。彼らは男の人が3人沖に出て作業に従事している。加工場も海のそばで比較的恵まれた養殖業者です。
1月7日 いやー今日、ノリを摘みにいたらビックリした。先月8日に張り替えた網にノリがぶら下がってない。赤腐れ病で溶けていた。重りをつけて沈めていた網だ、最悪の年になってしまった。全てバリカン症から始まっている。12月24日に5枚重ねで張りこんだ網はノリが普通に伸びていた。明日からまた、網の張替え残り種網は40枚だけになってしまった。
1月5日 今日は昨日から吹いていた北西の風が強く吹いていたためノリを摘みに行けなかった。3日に摘んだ網を酸処理に行った。その時に青ノリがロープに付き出していたので写真を写してきたのでアップする。
 北風、北東以外の風、向きが変わると青海苔が付くのは下水の排水に含まれる、有機ハロゲン化合物による被害が減少したため、青ノリが付きだしたと言える。
 (網との間に浮きつきのロープについている)
1月4日 寝かしておいたノリは良いノリとは言えないが綺麗にできたと思う。昨漁期は寝かすと曇ってしまったが今漁期は問題がない。井戸の海水を使った昨漁期とは大きな違いだ。
 姫路市が井戸の海水を使えと言った事による被害である。必要のない「飾磨雨水ポンプ場」など要らない施設大金を使って要らない物をなぜ造るのだ。談合疑惑、大金を貰った者まで居ると言う、噂まで出ている。被害を受けたのは私だけとはあまりにも酷い話だ。市長説明をしろ。写真は排水口を造っている所、野田川河口私のノリ活性タンクのある上流300mの位置、平成15年11月から平成16年春まで。
1月3日 今日はノリの初摘み製品にするのは明日4日に製造するため活性タンクに一晩寝かすことになった。明日の天気が悪そうだから先取り、年末から年明けにかけて海が荒れている予定の種網の張り変え作業が進まないのが気にかかる。早くしないと色落ちが始まる。
2005年(平成17年)1月1日 あけましておめでとうございます
 今年の目標 ホームページを完成させて執るべきアクションをおこす。